マイクロマウスの大会に出るにあたって、自分のロボットを自宅で調整するためには 迷路が必要になります。この記事では迷路の構成物である、ベース、柱、壁の入手法 について書きたいと思います。
ちなみにマイクロマウスの迷路とは以下の画像のようなものです。 (これはクラシック競技用、ハーフ競技ではこれの半分の大きさ) 公式の大会では16×16マスの迷路が使われます。家にも16×16マスの迷路を設置できればいいのですが、居住空間をかなり圧迫されるでしょう。
迷路の構成物に関する規定はニューテクノロジー財団のサイトに記載があります。
公式には記載されていませんが、柱のベースに刺す部分の寸法は以下のようになっています。
ホームセンターで安価に手に入るメラミン化粧板をカットすることをお勧めします。ホームセンターで木材カットのサービスが利用できるのならば、利用しましょう。2,3000円もしない投資で割と本物の壁と遜色ない壁が手に入ります。以下の画像にある壁はホームセンターに本物の壁と同じ厚さのメラミン化粧板が売ってなかったため、少し太めです。適当な板に迷路の区画線を引き、壁をおけばとりあえず簡易的な迷路として使えます。
大きな迷路を作ろうとしたときに、意外とたくさんの柱が必要であると気づかれると思います。 そして、お財布へのダメージを気にして自作を考える方も多いとおもいます。しかし、柱を自作しようにも、公式の柱のように木に溝を掘って白く塗装を行うのは工数がそこそこかかり、設備もそれなりのものが必要になるためあまり現実的ではありません。
そこで、工数と金額を抑える方法として、柱を3Dプリントで作ることを提案します。 次の画像は柱をモデリングしDMM.makeで発注したものです。250円/一本くらいの単価で柱が作れました。モデルの肉抜きをするともう数10円はやすくできると思います。 より詳しくは次の記事にまとめました。
簡易的にはホームセンターで適当な大きさのベニヤ板を購入し、調整用の線を引けば出来上がりですが、なるべく本番の環境に近い材質の板を用意するといいでしょう。特に重要なのは路面の材質で、これは塗料で決まるためできるだけ公式で使われている塗料を使うのがよいでしょう。公式の迷路は以下の塗料を使用しているようです。
水性フレッシュワイド アクリルエマルションペイント・優雅なつや(半つや)
Amazon ニッペ 多用途塗料 水性フレッシュワイド つやなしブラック 0.7L
ニューテクノロジー財団塗料情報
塗料の製品ページ
ベースの制作についても別記事に詳しくまとめました。
最初はメラミン化粧板を壁のサイズに切ったものを立てるだけの簡易迷路でいいと思いますが、 速いマウスを作りたい場合は素直に投資をして迷路を手に入れるのが良いでしょう。 そこそこ、お金はかかりますが自宅に調整用迷路を持つことはモチベーションの維持という観点で 重要です。自分の作ったロボットが動いている様子を見ているともっと速くしたいという 欲求がでてくるものです。ただ、迷路の構成物すべてを購入すると大分高くつくのでおすすめは、
とすることです。
ちなみに記事冒頭にあった迷路の制作にかかったコストは以下でした。
目安としては、土日一回くらいでできると思います。
合計で6万ちょっとくらいかかりました。若干壁と柱は多めに調達している点とベニヤ板は ホームセンターによってはもっと安く手に入ると思うので9 x 4の迷路でしたら5万円以下で 作れると思います。
迷路の自作について以下の情報が大変参考になります。